Company BlogBeAの日常やメンバーの思い

HOME / ブログ / Company Blog / インバウンドにおける「PDCA・ODCA」の崩壊

インバウンドにおける「PDCA・ODCA」の崩壊

2020.11.02

よくインバウンドの誘致やマーケティングをする際に、
生産性を向上するためにPDCAサイクルを回すことが重要とされていました。
また、最近ではマネジメントや戦略を考える上で「ODCA」というビジネスメゾットもできていました。
観光客に認知され訪れてもらうために目標を達成するための要素を4つの段階に分けて
成功に導く方法が取り上げられており、このような手法が多くの自治体で行われるようになりました。

しかし、コロナの影響で世の中の状況は大きく変化し、この4つの段階に分けて成功に導く方法では、
特殊な事態に対応できなくなっていると感じています。

PDCAとは
Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)

・ODCAとは
Observe (観察)→Orient (状況判断)→ Decide(意思決定)→Act (改善)

・コロナ渦の変化
コロナ流行→自粛→自粛解禁→第二派発生

PDCA・ODCAの崩壊

従来「PDCA」「ODCA」は業務を継続的に改善し目的を達成するために用いられた手段ですが、
コロナの影響でサイクルが循環できなくなっています。
計画してから改善までの期間にコロナの影響で市場は一変する可能性もあり、
コロナ渦の情勢は予測が難しい状況です。
急速に変化する市場に対応するには素早い状況判断と実行が求められ、
段階に分ける猶予もありません。

そもそも、このような戦略はデジタルマーケティングでは合理的な手法にみえますが、
現実はそこまで合理的に行動できるケースは少ないのではないかと思います。
たった4つの要素で区分けできる業種・業態のビジネスなんてあり得ないのが現実で、
「PDCA」「ODCA」というWordを並べて、これを実践すれば成功すると言う内容は、
もはや過去のことでそういったビジネス本を信じることができません。

現場をみると課題は複雑で、
ひとつひとつの課題と変動する社会にどう合わせて行くかを判断するのは困難を極めます。

コロナ渦の中でしっかりと見極めないといけないインバウンドの4つの要素
・変動制(Volatility)
・不確実性(Uncertanly)
・複雑性(Complication)
・曖昧性(Ambiguity)

なんでも合理的な思考で物事を捉えようとすると、本来あるべき課題を見落としてしまいます。
特に中国などは時代が急速に進化していて、すでに「PDCA」、「ODCA」に当てはめる時代は
もう終わっています。
特殊な国だからこそ、変動・不確実・複雑・曖昧をしっかりと汲み取ることが
これからの時代は求められるようになると考えています。

今求められる行動は選択肢を増やす「フォーク」のような戦略

予測もつかないからこそ、選択肢をいくつか用意しておかなければなりません。
また、計画して実行するまでのタイムラグを極力減らし、意思決定を素早くすることが求められます。
事前に仮説をいくつか立てることで、評価・改善をすっ飛ばし、選択肢の幅を広げることができます。

つまり、いくつかの選択肢を同時進行で行い、結果のよかった内容を最大化させるのが大切です。
一つの課題があったら、その方向の先に4つくらいの想定される仮説をつくり対策して
試行錯誤していくことが成功の近道となると考えています。

まさに「フォーク」のようなイメージで、先端は尖った複数の枝葉をつくることが必要です。

しかし、いくつもの選択肢を用意するとなると、常に市場を把握して顧客ニーズに対応することが求められます。
この場合、アンテナを貼って情報を仕入れるのではなく、外国人観光客目線の現場の触覚が必要となります。
コロナ渦のインバウンドビジネスにおいて、ニーズに対応するには常に変化を感じていなければならず、
顧客との接点が大切なポイントになります。

しっかりと変化を肌で感じ、トライ&エラーを繰り返すことが大切です。
過去の実績や前例・事例はこれからの時代は通用しません。
新しい取組は行動あるのみです。いち早く成功体験をした者が勝つと思います。

新しいアイデアと発想をもてる環境を積極的に作っていきましょう。

前へ
次へ